草薙の剣(天叢雲剣)とは日本神話において須佐之男命が八岐大蛇を「天羽々斬(あめのはばきり)」という剣を用いて討伐した時須佐之男命は八岐大蛇をバラバラに切り刻むのですが、その時に 天羽々斬が八岐大蛇の尻尾の中にある硬い何かに当たって刃こぼれを起こしてしまいます。 そこで須佐之男命は八岐大蛇の尻尾を調べます。すると八岐大蛇の尻尾から輝くような白さを持つ刀身の剣を発見します。 これこそが後に草薙の剣と呼ばれる剣「天叢雲剣」、または「都牟刈大刀」です。
物を祟る力やひとりでに動き出す力があります。
あまのむらくものつるぎ
都牟刈大刀(つむがりのたち)
八重垣剣(やえがきのつるぎ)
沓薙剣(くつなぎのけん)
十束の剣(とつかのつるぎ)
材質は不明な部分が多いですが、研究者によっては材質を青銅とすることも、白銅とすることもあります。 これに関しては当時の剣の主な材質が青銅であったことを考えると、天羽々斬は青銅製であった可能性が高く、
当てた時に天羽々斬が一方的に刃こぼれしたことを見ていくと白銅の可能性が高いとも言えます。
草薙の剣とは日本神話において須佐之男命が八岐大蛇を「天羽々斬(あめのはばきり)」という剣を用いて討伐した時須佐之男命は八岐大蛇をバラバラに切り刻むのですが、その時に天羽々斬が八岐大蛇の尻尾の中にある硬い何かに当たって刃こぼれを起こしてしまいます。
そこで須佐之男命は八岐大蛇の尻尾を調べます。
すると八岐大蛇の尻尾から輝くような白さを持つ刀身の剣を発見します。 これこそが後に草薙の剣と呼ばれる剣「天叢雲剣」、または「都牟刈大刀」です。
天叢雲剣という名称は八岐大蛇を討伐した場所に雲が溢れていたことからついたとされています。
須佐之男命はその剣の余りの神々しさ故に自らが持つことを拒み、天叢雲剣を高天原にいる天照大神に献上します。 この時、刃の欠けた天羽々斬は後に「石上神宮」に祭られました。 天照大神に所有権が渡った後はしばらくその所在を高天原としますが、その後に天照大神から「天孫降臨」の際に瓊瓊杵尊へと「八咫鏡(やたのかがみ)」、「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」と共に「三種の神器」として手渡されます。 この瓊瓊杵尊が草薙の剣をどのようにしたかは定かになっていません。
そこからしばらくの時を経て草薙の剣は天皇の手にわたり、「倭姫命(やまとひめ)」へと受け継がれます。そして倭姫命は「東征」へと向かう日本武尊へと草薙の剣を渡します。 草薙の剣を渡された日本武尊は東征へ向かう際に相武国、もしくは駿河国にて敵に囲まれて火を射掛けられます。 この時に草を薙ぎ払って窮地を脱したことから天叢雲剣は日本武尊によって草薙の剣と名付けられました。
そして東征を終えた後に日本武尊は尾張国で「宮簀媛」と結婚します。 宮簀媛の屋敷にて日本武尊は厠に入ろうと草薙の剣を近くにあった桑の木に立てかけると草薙の剣は光り輝いて、日本武尊は手にすることができなくなったといいます。 そして日本武尊は剣を置いたまま出陣し、日本武尊は最終的に病に倒れることになります。
草薙の剣には様々な逸話がありますが、その中には恐ろしい逸話も残されています。
草薙の剣はそもそもが巨大な蛇の怪物である八岐大蛇がその身に宿していた神剣です。 それゆえにこの草薙の剣には不思議な力とともに強大な呪いまでもがかけられていたようです。
草薙の剣は日本武尊の死後、後に熱田神宮と呼ばれる場所に日本武尊とともに祀られることになります。 その後時が流れて「天智天皇」が治める「飛鳥時代」に入ります。
時は西暦668年、この時にまだ「新羅(しらぎ)」と名乗っていた朝鮮半島にかつて存在していた国がありました。 この国に住む僧「道行(どうぎょう)」という人物が熱田神宮から草薙の剣を盗み出し、新羅へと持ち帰ろうとします。 しかし持ち帰ろうとした際になんと草薙の剣は一人でに動き出し、自ら熱田神宮に帰ってしまったのです。 ここで道行は草薙の剣を持ち帰るのを諦めず、2度目の盗難を行うのです。
しかしこの2度目の盗難も道行の乗る船が難破して大破してしまい、失敗します。
この時に草薙の剣は日本に回収されました。 その後草薙の剣は熱田神宮ではなく宮中に保管されていましたが、これが後に祟りを起こすことになります。
686年(朱鳥元年)の6月に「天武天皇」が病に倒れてしまうのです。
この病の原因が占いによって「草薙の剣を熱田神宮に戻さず宮中に置いたままにしたこと」による草薙の剣の祟りだということが判明します。 陰陽師によるお祓いや仏教の功徳での祟りの解呪を試みますが、天武天皇の病は回復することはなく、同年の9月に天皇は崩御してしまいます。 この祟りの内に草薙の剣は熱田神宮に戻されていました。
この後、鎌倉時代に熱田神宮は炎上するのですがその時にも草薙の剣が収められた箱は剣ともども被害を受けることはなかったといいます。
時代はさらに進んで江戸幕府、5代将軍徳川綱吉の時代に移ります。
綱吉は1686年に熱田神宮の社殿を造営します。
その時に草薙の剣が入った箱が古くなったので作り直すことになりました。
草薙の剣を新しい箱に移す際に熱田神宮の神官が数名程この草薙の剣を盗み見てしまいます。 この時に神官はその箱の中の様子と剣の見た目を後に残していますが、神官は一人を覗いて神剣の祟りによってなくなってしまいました。 今でもこの草薙の剣の祟りを恐れてなのか草薙の剣を見ることはおいそれとはかなわないようです。 また、この草薙の剣には形代といういわば草薙の剣の写しのような剣が存在しており、これは天皇家にあります。
光属性
日本神話においてきわめて有名な草薙の剣ですが、アニメやゲームにおいてどのような登場をしているのでしょうか。
作品をいくつか挙げながら紹介していきます。
まずは日本の大人気漫画作品「NARUTO」に登場する「草薙の剣」です。
NARUTOにおいて草薙の剣は複数種類登場していて、所有する人物によってその性能が違っています。
次はバンダイナムコのアクションゲーム「GOD EATER」シリーズから「アメノムラクモ」です。
ゲーム上では巨大な剣である「バスターブレード」というカテゴリで登場しており、武器の強化段階で「ツムガリ」や「アメノハバキリ」という名称も登場します。 最後はスクエアエニックスの大人気RPG「ドラゴンクエスト」シリーズより「くさなぎのけん」です。
特に「ドラゴンクエスト3」では「やまたのおろち」を撃破すると手に入る武器で、原典を忠実にした登場です。
登場ゲーム作品
GOD EATER
ドラゴンクエスト3