ヴォルフゼーゲンとは、バイエルンの民間伝承にある狼を撃退、魅了するお守りであります。
それは石であったり魔法であったり、呪文であるとされており明確な形は不明であります。
ヴォルフチャーマーと呼ばれる高齢の男性がこのヴォルフゼーゲンを売って生計を立てていたそうです。
お守りとしての魔法の力により狼からの攻撃を止めることができます。
またヴォルフゼーゲンを使用することで狼を魅了し簡単な指示であれば従わせることが出来ると考えられます。
反対の魔法ヴォルフバンを使用すると狼は攻撃してきます。
狼避けの呪文
狼を魅了するお守り
素材、作り方共に不明です。
しかし、狼は北欧神話などにおいて月を追いかける動物として語られることが多いため月の犬と呼ばれることもあります。
そのため月の石が素材である可能性も考えられます。
ヴォルフゼーゲンとは、バイエルンの民間伝承にある狼を撃退、魅了するお守りであります。
それは石であったり魔法であったり、呪文であるとされており明確な形は不明であります。
ヴォルフチャーマーと呼ばれる高齢の男性がこのヴォルフゼーゲンを売って生計を立てていたそうです。
ヴォルフゼーゲンを使用するためには悪魔に魂を拘束されなければならないとも記されており
ただ持つだけでは効果は現れないと考えられます。ヴォルフゼーゲンとは反対の呪文に「ヴォルフバン(Wolfbann)」があり、
これを唱える、使用すると狼から攻撃をされます。
または狼に混乱をおこし敵味方関係なく暴れさせることが出来る悪意のある魔法、またはお守りであります。
ヴォルフバンとは、ヴォルフゼーゲンの逆の魔法(呪文)として知られています。
しかしヴォルフバンの事を記録された文献はほとんど残っておらずあまり詳しいことはわかっておりません。
1635年にヴォルフゼーゲンを逆転させる魔法として記された文献が記されています。そのため能力も
ヴォルフゼーゲンの反対であることを予想して狼からの攻撃を受けるという魔法になっております。
ヴォルフゼーゲンで魅了された狼に有効な魔法であると考えられます。
ヴォルフチャーマーとは、16世紀にヴォルフゼーゲンを販売して生計を立てたと言われている高齢の男性であります。
一人ではなく複数人いたと考えられます。1590年頃に魔女や狼が迫害されるようになるとヴォルフゼーゲンを
所持したヴォルフチャーマーや狼は処刑されるようになりました。
リトルアイスエイジとは、世界の多くで急激に寒い時期が続き、猛烈に寒い時期を引き起こしたことを言います。
長い冬により食糧難が続き、餓死で人口の減少がありました。この時期にバイエルンのアルプスと呼ばれる
山の大部分は狼で占領されていたという歴史の証拠が数多く残されています。
マーナガルムとは、北欧神話に登場する狼であります。
名前の意味は「月の犬」を意味しており、すべての死者の肉を食らい、月を捕獲し、天と空を血に塗って
太陽の光を奪ったとされる最強の狼であります。
直接ヴォルフゼーゲンには関係ないかもしれませんが、ゲーム「ファイヤーエンブレム」に登場する
ヴォルフセグナーは日本語でマーナガルムであると記されているためご紹介させていただきました。
バイエルンの民間伝承にて語られてきた狼除けの魔法ヴォルフゼーゲンにまつわるお話です。
ヴォルフゼーゲンは近世初期に作成されたバイエルンの民間伝承であります。
狼に対しての効果を生む魔法(呪文)として語られてきました。魔法とされていたり、石のお守りであるとされていたり
文献によって異なります。ドイツ語圏ヨーロッパに存在する民間伝承の中の魔法(呪文)の一つにすぎません。
ヴォルフゼーゲンは中世後期に最も広く伝わり、多く使われたと記されています。
そしてそのヴォルフゼーゲンを広げた者がヴォルフチャーマーと呼ばれる者が販売をしたからだと言われています。
この者は見た目は高齢の男性であり生計をこのヴォルフゼーゲンを販売した資金でのみ立てていたとされています。
この時期はちょうどリトルアイスエイジと言われるとても寒く厳しい時期でありました。
そしてバイエルンのアルプスと言われる山のは狼が蔓延していたという歴史的な証拠が数多く残されております。
ヴォルフゼーゲンを販売した高齢の男性である彼ら、ヴォルフチャーマーは16世紀には容認されていましたが、
1590年頃からヴォルフチャーマーは迫害されるようになります。その時、狼と魔女狩りが行なわれていたため
ヴォルフゼーゲンを所持した、または使用した彼らは狼として処刑をされました。
またこれは伝説ですが、ヴォルフゼーゲンを販売していたヴォルフチャーマーは実は狼が化けて人になり
狼を守る、狼を繁殖させる為にヴォルフゼーゲンを販売したとする伝説もありますが、
正しいかどうかは不明です。
話を戻して狼と魔女が迫害され始めた時に
様々な裁判が行われており、それは1650年頃まで続けられました。
捌かれた彼らは様々な証言を残しています。
そのうちの一人トーマスハイザーと言われるヴォルフチャーマーは
生計を立てるために農民に対して販売を行う際に、狼を呼びだして牛に攻撃を指させました。
この行為をしてヴォルフゼーゲンを40年間で10回販売したと記されています。
トーマスは狼を魅了(エンチャント)するためには自分の魂を使い悪魔と契約を結ばなければならないと
語ったと言われています。
このことからヴォルフゼーゲンもしかすると、ただ所持や唱えるだけでは使うことが出来ないと考えられます。
キリスト教で知られる「マタイの福音書」にも狼の禁止を唱える部分があるとされています。
土属性
アニメにてヴォルフゼーゲンが登場している事は確認できませんでした。
ゲーム
ファイヤーエンブレムにてウルフゼーゲンを元にしたキャラクター「マーナガルム(ウルフセグナー)」が登場しています。
使用する武器の名前が「ビーストストーン(獣の石)」とされており、ウルフゼーゲンを元に作られた武器かもしれません。
元の姿は人間ですが、狼に姿を変えて戦うことも出来るそうです。
名前は北欧神話にて登場する「マーナガルム」は月を求める狼の名前であります。
大きく2つの伝承を元に作られたキャラクターだと考えられます。