黄金の床几とは、アシャンティ王国にて王権の象徴として大切に保管されている玉座のことをいいます。
黄金の床几(しょうぎ)の崇敬は強固なもので国旗の中央にも描かれています。
しかしその崇敬がおろかな戦争のきっかけになっていることもあります。
実際は継承と力の象徴として神聖なものとして扱われますがそれ以上の効果は無いと思われます。
ただ黄金の床几(しょうぎ)の説明に、アイシャンティに住まう生けるもの、
死せるものすべての民の魂が宿る場所としての能力があるとされています。
神聖な玉座
民族統合の象徴
王位継承の秘宝
伝説における黄金の床几(しょうぎ)の作成方法は、アイシャンティの神官が突如空から床几(しょうぎ)を出して、
初代国王の膝に下ろしたとさています。このため詳しい作り方や素材はあまり確かなものはなく不明です。
外観は46cmの高さでカーブを描いた座席であります。幅は61cmで深さは30cmあります。
黄金の床几(しょうぎ)の表面は黄金の象嵌(ぞうかん)で飾られています。
黄金の床几とは、アシャンティ王国にて王権の象徴として大切に保管されている玉座のことをいいます。
黄金の床几(しょうぎ)の崇敬は強固なもので国旗の中央にも描かれています。
しかしその崇敬がおろかな戦争のきっかけになっていることもあります。
この黄金の床几(しょうぎ)は持ち主、つまり王家の魂が座する場所であると考えられているために
普段は王家以外の魂が休んでしまわないように壁にかけられているそうです。
決して地面に直接おかれることはなく、毛布の上におかれるようです。
アシャンティ王国とは、1670~1902年まで存在した王国です。現在のガーナの内陸部に存在しておりました。
奴隷貿易によって栄えた国で、黄金の床几(しょうぎ)を巡りイギリスと4度も戦争をしてイギリスに統合され滅亡しました。
しかしガーナ独立後にガーナの政府も認める正式な立憲君主制王国としてガーナ内に
アシャンティ王国は再び存在しています。
黄金の床几戦争とは、イギリス帝国とアシャンティ王国が黄金の床几(しょうぎ)を巡って行われた
四度(この戦争がきっかけに派生したものも含め)の戦争のことであります。
イギリス帝国がアシャンティ王国との摩擦が大きくなってきた頃に黄金の床几(しょうぎ)の価値を見誤り、
アシャンティの民より猛反発を受けます。それがきっかけだと記されています。
アシャンティ王国にとって黄金の床几(しょうぎ)とは崇敬の対象であり、国をまとめる秘宝であります。
アシャンティの民たちにとって黄金の床几(しょうぎ)を盗まれる、または尊厳を守るためには戦争という
犠牲を払ってでも守らなければならない。
ヤァ・アサンテワァとは、黄金の床几戦争におけるアシャンティ王国の女性指導者であります。
イギリス帝国に立ち向かった英雄として今でもガーナ史で大いに愛されている人物です。
彼女の不朽の名声を歌で与えられています。それがこちら
「ヤァ・アサンテワァ 大砲に直面して戦う女性 あなたは大事を成し遂げた 良く成し遂げた」
黄金の床几(しょうぎ)がきっかけで行われた黄金の床几戦争についてのお話です。
当時アシャンティ王国とイギリス帝国が交わるところで緊張した状態が続いており、
アシャンティ王国はイギリスの統治に対して反抗を始めたころでした。
1900年イギリス帝国のホジソンと言われるものが「黄金の床几(しょうじ)」を要求しました。
ホジソンは「黄金の床几(しょうぎ)」がアシャンティ王国にとってどれだけ大事なものかを理解しておらず
その「黄金の床几(しょうぎ)」をヴィクトリア王女が受け取るべきだとアシャンティ王国の民に伝えます。
この後にアシャンティ王国では激震がおこったとされています。
アシャンティ王国の民にとって黄金の床几(しょうぎ)はアシャンティ王国を表したものであり、
過去、現在、未来のアシャンティ王国に生きる民の崇敬の象徴である黄金の床几(しょうぎ)を
イギリスのホジソンと言われる者の手で汚されるのはとても容認できることではなかった。
アシャンティ王国のエジスを支配していた王母であるヤァ・アサンテワァも黄金の床几(しょうぎ)
が盗まれそうになっていることを怒り、指導者として戦略や兵士の精神面のバックアップを行ったと言われています。
彼女の働きもあって兵士に志願する者は多く募りました。
アシャンティ王国はイギリス帝国に対し勝利を収めた戦いもあったが、最終的には
イギリス帝国に駆逐され降伏しました。
戦いにはアシャンティ王国は負けましたが「黄金の床几(しょうぎ)」は守り抜くことに成功しています。
アシャンティ王国は一度滅亡してイギリスに統合されましたが、ガーナが独立して
その内陸部に再び立憲君主制王国としてアシャンティ王国が出来ます。
そして今でも王権の象徴として「黄金の床几(しょうぎ)」がアシャンティの民の魂と共に壁に掛けられているでしょう。
聖属性
アニメ等で黄金の床几の登場を確認できませんでした。
アシャンティと呼ばれる国と地域が日本ではあまり馴染みがないのと
黄金の床几(しょうぎ)を巡って行われた戦争も1900年ごろだったこともあり
日本のアニメ等で使われていないと予想しています。
王権の象徴としても床几(しょうぎ)は使いにくかったのかもしれません。