スヴェルとは?登場神話、持ち主や武器にまつわる伝説・逸話を紹介|GOD WEAPONS-伝説武具擬人化図鑑-

スヴェル

水属性

種類

名前スヴェル

所持者不明

登場神話北欧神話

属性水属性

武器制作者不明

スヴォルの楯

スヴェルとは北欧神話の一つ、

「詩のエッダ」の中に含まれる神話詩のうちの1編である「グリームニルの言葉」

または「グリームニルの歌」の38節目にて言及される楯のことです。

のグリームニルの言葉のなかでスヴェルは以下のように描写されています。

無限冷却

極端なまでの冷却能力が挙げられるでしょう。

異名

スヴァリン

スヴォル

素材、作り方

素材・作り方共に不明です。

スヴェルの総合力

- スヴェルとは -

スヴェルとは北欧神話の一つ、「詩のエッダ」の中に含まれる神話詩のうちの1編である

「グリームニルの言葉」または「グリームニルの歌」の38節目にて言及される楯のことです。

 

このグリームニルの言葉のなかでスヴェルは以下のように描写されています。

「スヴァリンと呼ばれしは太陽の前に立ちし物、輝く神の前に立つ楯。

山も波も燃え上がるであろうと私は知っている、もしその楯がそこから落ちてしまえば。」

これはスヴェルと言う楯が太陽と太陽神、グリームニルの言葉の中では太陽神はソールとされており、

それらの前に立ちはだかっていると言う表記です。

 

その後に続く「山も波も燃え上がることを知っている、その楯がそこから落ちてしまえば」と言うのは、

スヴェルが山も波もある場所、つまり神々や人々が住む大地と太陽の間に存在していることを指し、

このスヴェルが位置するべき場所からなくなってしまえば大地が太陽に焼かれてしまうことを

グリームニルは知っているといっているわけです。

 

それらのことやスヴェルという名前が持つ意味「冷やすもの」ということから、

スヴェルは太陽や太陽神ソールが発する熱や光を冷やし、

大地に住むもの達が暮らすのに必要な光や熱に調節する役割を果たしていると読めます。

先程の所有者の解説部分にて強いて言うならば北欧神話の大地こそが

スヴェルの所有者であると述べたのはこのあたりが理由です。

 

このように言及されている部分は非常に少ないスヴェルなのですが、

もしスヴェルがなかったとしたら「ラグナロク」つまり終末戦争以前に北欧神話の舞台そのものが

終焉を迎えていたといっても過言ではないほどに重要な役割を持つ楯なのです。

- スヴェルの逸話や伝説 -

このように「グリームニルの言葉」の中ではさらっと触れられている「スヴェル」ですが、

実際には太陽光、太陽熱から神話の舞台そのものを守る大役を担っていることがわかります。

この太陽と大地の間にあって大地を神や人の暮らせる場所にしていること自体がこのスヴェルの逸話と言えます。

 

しかしこのスヴェルには、これ以外の逸話や伝説というものは全くと言っていいほどないのです。

それもスヴェルが登場するのは「グリームニルの言葉」と言う神話詩のごく一部、

日本語訳して文字数を数えればたった100文字にも満たないものなのです。

 

そこでこの項では「スヴェル」とは一体何なのかを考えてみましょう。

「スヴェル」と言う名前に着目すると、これには古ノルド語で「冷やすもの」と言う意味があります。

単純に太陽光や太陽熱から大地を守ると言う役目を担うのであれば、それこそ名前は「防ぐもの」

であったり「遮るもの」であってもよかったはずです。

しかしこの盾の名前についている意味は「冷やすもの」なのです。

これに関しては、北欧神話の語り継いだ人々は太陽光や太陽熱は何かしらによって冷やされて自らのもとへたどり

着いていることを知っていたと考えられます。

 

そしてその冷やされた太陽光は自らの営みにおいてなにかしら重要な役割を果たしていることにも気づいていたのでしょう。

それ故に防ぐものや遮るものではなく「スヴェル」、冷やすものと名付けたと考えられます。

では「スヴェル」とは太陽光を冷やす役割を持った何かしらである可能性が高いわけです。

太陽光は地球の大気に接すると大気中の物質と散乱という現象を引き起こしてそのエネルギーを大気中に拡散させます。

更に雲によって太陽光は反射されるので、地表に届く太陽光エネルギーは更に小さくなります。

 

つまり、乱暴に言えば大気と雲が太陽光の熱を冷やしているのです。

このことから北欧神話、「グリームニルの言葉」における「スヴェル」とは大気や雲を「楯」

と表現したものである可能性があるわけです。

また、「グリームニルの言葉」の入っている「詩のエッダ」の成立時期が9~13世紀と言われており、

この時代の人々はすでに太陽光が何かしらによって拡散されて人が暮らすのにちょうどよい温度へと

調節されていることを知っていたとも考えることができます。

これらのことは「スヴェル」という名前や文中の表現からのあくまで考察に過ぎないので真偽の程は不明ですが、

こういう考え方もできるでしょう。

- スヴェルの属性 -

水属性

- 登場アニメ・登場ゲーム -

このように北欧神話に登場する謎多き楯「スヴェル」ですが、

その名前や作中の立ち位置から非常に属性がつけやすく、近代の創作においてもしばしば名前が見られる武具でもあります。

では実際にスヴェルが登場する作品を見てみましょう。

 

まずはスクエアエニックス発のMMORPG「ファイナルファンタジー14」から盾「スヴェル」です。

こちらはゲームバージョン3.0にて追加された盾で、すでにゲーム内の防具の性能としては型落ち品ですが、

その見た目から未だに人気の高い装備でもあります。

そのためゲーム内の「ミラージュプリズム」という機能を使って、見た目だけを適用するプレイヤーも見受けられます。

 

次にワンダープラネット株式会社発のスマートフォン向けゲーム

「クラッシュフィーバー」より「凍熱の尖盾 スヴェル」です。

イラストでは氷をまとった盾を携えた執事のような見た目の男性が描かれています。

ゲーム内での属性も水属性であることや、キャラクターの名称からも原典を意識した登場だと言えますね。

 

最後はブシロード発のカードゲーム「バディファイト」から「氷神の盾 スヴェル」です。

このカードのフレーバーテキストには「その凍気はマグマすら瞬時に凍てつかせる」とあり、

「冷やすもの」の名前に違わない登場をしています。

 

登場ゲーム作品

ファイナルファンタジーシリーズ

クラッシュフィーバー

その他の盾・バックラーの神武器