スダルシャナはインド神話に登場する維持神・ヴァシュヌ神が右手に持っている円盤型の武器で、
ヴィシュヌ神が悪(アスラ)を滅ぼすため同じくインド神話の破壊神・シヴァ神より授かった伝説の武器とされています。
あらゆるネガティブ、病、不幸を断ち切ることが出来ると言われており、
その純粋な太陽の炎でこの世の悪を滅ぼす神聖な力を秘めた武器であり、計り知れない退魔の力を込めた攻撃が可能です。
太陽の純粋な炎
太陽神スーリャの純粋な熱、太陽の炎から生まれた武器とされています。
鍛冶、工芸の神・ヴィシュヴァカルマンがスーリャの熱を切り取りそこから見出したのがスダルシャナであり、
そのほかにも数々の神器を生み出した模様です。
スダルシャナはインド神話に登場する維持神・ヴァシュヌ神が右手に持っている円盤型の武器で、
ヴィシュヌ神が悪(アスラ)を滅ぼすため同じくインド神話の破壊神・シヴァ神より授かった伝説の武器とされています。
ヴィシュヌ神は数多くの神器を所有していますが、このスダルシャナは、
ヴィシュヌ神の絵画などでも共に描かれることが多く、ヴィシュヌ神の右手には常にスダルシャナが描かれています。
108のノコギリ歯を持つチャクラムと呼ばれる武器で、太陽の純粋な炎で作成されたとされています。
この武器は、この世のあらゆるネガティブ、病、不幸を払う神聖な炎の旋回を表していると言われています。
これは、現代で言う、あらゆる物質に対しての欲望や執着というネガティブな悪(アスラ)を断ち切り、
人々を悪い輪廻から解放すると言われる強力な武器とされています。
現代においてのスダルシャナは武器というカテゴリーではなく、
神仏への供え物としての側面や瞑想やヨガなどにおいて使用される賛歌、祈りにあたる「マントラ」として存在しています。
世界の平和と調和を維持し、司るヴィシュヌ神を象徴する伝説の武器になっています。
このスダルシャナはインド神話に登場する最高神ヴィシュヌ神が同じくインド神話の最高神シヴァ神から
譲り受けた武器だとされています。
このスダルシャナ誕生の話はいくつかあり、もっとも有名なものは、
創造主で鍛冶や工芸の神様として君臨していたヴィシュヴァカルマンの娘・サンジュニヤーが
太陽神であるスーリャと結婚したがスーリャのあまりの熱、熱さにサンジュニヤーが彼の元を離れました。
それを知ったヴィシュヴァカルマンはスーリャを檻の中に入れ、その熱を下げるためスーリャをかき回し、
熱を下げたと言われています。
そして、この撹拌から生まれたのがスダルシャナだと言われています。
後に、このスダルシャナはシヴァ神からヴィシュヌ神に譲られたとされています。
このスダルシャナが太陽の純粋な炎と呼ばれているのは、この太陽神の熱から生まれたのが理由のようです。
ヴィシュヌ神はこの武器を使い数多のアスラ神族(魔族)を撃退しました。
ある時、同じ最高神であるブラフマーが二体のアスラを退治してくれないかとヴィシュヌ神に頼みます。
何でも、そのアスラはとても強く、ブラフマーでも退治することが出来なかったようなのです。
ブラフマーはその二体のアスラに自身のヴェータ(知識)を奪われてしまい、
二体のアスラは地下深くに潜り込んでしまったとのこと。
これを聞き、ヴィシュヌ神は二体のアスラ・マドゥとカイタバを退治するべく地下世界のバーターラに赴きました。
しかし、ブラフマーすらも圧倒したアスラです。当然、ヴィシュヌ神も苦戦を強いられます。
一体が戦うともう一体は休み、またもう一体が戦えば、もう一体が休むという戦法により、
ヴィシュヌ神は翻弄され、疲れ果ててしまいます。
そこでヴィシュヌ神は二体のアスラにこう提案しました。
「どうか、あなたたちを倒すための弱点を教えてくれないか?」となんと直談判したのです。
この発言にマドゥとカイタバも笑い、ヴィシュヌ神をみくびり始めます。
そして、辺りを見回し、辺り一帯が水に満たされているのを見た二体は
「そうだな・・水のない陸地ならばお前は俺たちを殺せるだろう。」と答えたのです。
ヴィシュヌ神をみくびり下に見ていたアスラたちでしたが、ヴィシュヌ神は、
あいわかったと言わんばかりに自身の腿を巨大化させ、広大な陸地のようにしていったのです。
これに驚いたマドゥとカイタバは慌てて自分たちも巨大化しますが、
ヴィシュヌ神はそれを上回るほどに巨大化し、二体を圧倒しました。
そして、ヴィシュヌ神は自身の腿の上にて二体のアスラの首をスダルシャナで断ち切り、見事に撃退して見せました。
ブラフマーのヴェータも取り返し、ヴィシュヌ神は悪魔マドゥを殺害した功績により
マドゥスーダナ(マドゥの殺戮者)の異名で呼ばれるようになりました。
その他、破壊神シヴァ神が破壊の限りを尽くしていたところをスダルシャナで止めたりと様々な場面で活躍しています。
維持神・ヴィシュヌは世界の平和を維持する神だとされており、世界を破滅に導くものの前に現れては、
幾度となくその者たちをスダルシャナなどで撃退し、罰していました。
この時、ヴィシュヌ神は様々な生き物に姿を変え、この世に誕生し、その諸悪の根源に近づいたとされています。
この分身を「アヴァターラ」と呼び、ヴィシュヌ神の化身として無数に存在し、数々の神話に登場しています。
ブッタもヴィシュヌ神のアヴァターラだと考えられており、日本にもゆかりのある神様です。
このアヴァターラは現代の「アバター」の語源であると言われています。
また、このスダルシャナはヴィシュヌ神から派生しこの武器自体が神格化されており、その強大さが見て取れます。
聖属性や火属性といわれます
日本のテレビアニメ「天空戦記シュラト」にてヴィシュヌ神が登場する。
主人公が所属している天空界の調和神ヴィシュヌとして登場するが、インドラの反乱により石に変えられてしまっている。
アトラスの大人気ゲーム「女神転生シリーズ」「ペルソナシリーズ」にヴィシュヌ神が登場する。
魔神族の上位悪魔として登場し、右手にはスダルシャナを持っている。
同じく登場する最高神のシヴァ神に能力は若干劣るが同じ最強クラスの能力を有する悪魔である。
大人気ハンティングゲーム「ゴットイーター3」においてスダルシャナという名称の武器が登場する。
武器種は「ヘヴィムーン」と呼ばれる武器種でその形状は巨大なチャクラムのような形をした武器になっています。
斧の形態にも変化し、切断と殴打の2種類の攻撃属性を兼ね備えた武器になっています。
強化していくと最終的に「ヴィシュヌ」という名前の武器になるようです。
その他
ファイナルファンタジーシリーズ
パズドラ
モンストなどに登場する。