マルシュアスの笛とは?登場神話、持ち主や武器にまつわる伝説・逸話を紹介|GOD WEAPONS-伝説武具擬人化図鑑-

マルシュアスの笛

無属性

種類

名前マルシュアスの笛

所持者アテナ マルシュアス

登場神話ギリシア神話

属性無属性

武器制作者女神アテナ

サウロス

ギリシャ神話に登場するサテュロス(精霊であり、下半身は山羊、上半身は人間の姿の生き物)・マルシュアスが所有していた

笛状の管楽器です。

笛状の楽器であり、厳密にいえば、武器というカテゴリーではないかも知れません。

 

催眠攻撃

音色による目には見えない攻撃?または音色による催眠などの効果付与。

異名

サウロス

素材、作り方

女神・アテナが鹿の角に穴をあけて作成したとされている。

神であるアテナが作ったためアテナにより特別な力が秘められている可能性もあるかも知れません。

 

マルシュアスの笛の総合力

- マルシュアスの笛とは -

ギリシャ神話の中でも強大な武器という役割ではありませんでしたが、

光明神、音楽の神・アポロンとマルシュアスは音楽勝負をしており、ある意味でマルシュアスの武器と言えなくもありません。

 

現代の作品の中でも、笛状の楽器アイテムとして登場し、

音を奏で味方に能力上昇の効果を付与するなどの使い方をされています。

ギリシャ神話に登場する「サテュロス」という種族は、森や山に生息し、楽器を奏で、

踊ったりしながら快楽的に生活する種族であり、音楽の精霊と伝えられています。

その中でもマルシュアスという名のサテュロスは笛、管楽器を得意としていました。

 

ある日、森の中で拾った「サウロス」という楽器に関して天才的な音色を奏で、種族の間では有名になっていきます。

その音楽の才能は神々にも匹敵すると言われ、マルシュアスもそれを自負していました。

しかし、このサウロスという楽器、元々はマルシュアスのものではなく、女神・アテナのものでした。

女神・アテナはこのサウロスにある呪いをかけたのです!

そのサウロスを拾った瞬間からマルシュアスの運命は変わっていきます。

サウロスの名手となり、名声を得て、有頂天なマルシュアス。

後に、マルシュアスの笛とも言われるようになるこの楽器・サウロスにはどんな物語が秘められているのでしょうか?

- マルシュアスの笛の逸話や伝説 -

サテュロスは森の中で音楽を奏で、踊り過ごす一族。

その種族の中の一人、マルシュアスは管楽器の名手でした。

ある日、森の中を歩いていると、見たこともない楽器が落ちているのを見つけます。

これこそ、後にマルシュアスの笛とも言われるサウロスという楽器でした。

マルシュアスは試しにその楽器を演奏してみます。

すると、今まで聞いたこともないような素晴らしい音色が聞こえてきました。

マルシュアスはこの楽器を気に入り、練習を重ね、サテュロスの間では、有名な笛の名手として名をはせていました。

 

ですが、このサウロス、実は元々の所有者は知恵の女神・アテナの所有物で鹿の角に穴をあけて作られた笛でした。

自分で作成したこの素晴らしいサウロスという楽器をオリュンポスの神々に披露したアテナ。

称賛されるであろうと思っていたアテナでしたが、予想に反して、神々に笑われてしまいます。

特に同じ女神であるヘラ、アフロディーテは「あの顔を見て?頬を膨らませ、口を尖らせて、顔を真っ赤にして、

とっても醜い。滑稽ったらありゃしないわ!」と散々バカにし笑ったのです。

笑いものにされたアテナは怒り心頭の様子で、

この楽器に「拾ったものに不幸が降りかかる」という呪いをかけ捨ててしまうのです。

そうして偶然にもこのサウロスを拾ってしまったのがマルシュアスでした。

そう、このサウロスを拾った瞬間にマルシュアスの運命は決まってしまったのです!

サウロスを愛用し、練習に明け暮れていたマルシュアス

マルシュアスの笛と囃し立てられていたある日、一人のサテュロスがこう言いました。

「マルシュアス。お前の笛の音はあの音楽の神・アポロンにも匹敵するのではないか?」

この発言を聞いたマルシュアスは自分でも神々に勝っているという思いを抱き始めます。

音楽の神・アポロンもこの発言を耳にし、怒りを露わにしていました。

そして、ついにサテュロスのマルシュアス、神であるアポロンの前代未聞の音楽勝負が始まろうとしていました!

練習を重ね熟達した愛用のサウロスを手に取りアポロンを待ち構えるマルシュアス。

対してアポロンはキタラー(竪琴の一種)という楽器をを持ち出し、いよいよ音楽勝負開始です!

この勝負の勝者は敗者に何をしてもいいという条件でした。

この勝負の審判にはアポロンに主宰されるムーサという人物が行ったためマルシュアス側の圧倒的不利な勝負、勝敗はすでに決

しているかに見えました。

しかし!マルシュアスはなんと、アポロンに勝って見せたのです!

湧き上がる歓声の中、マルシュアスはその場を立ち去ろうとしていました。がその時!

アポロンはキタラーを上下反対にして調弦し、演奏を始めたのです!

これを見たマルシュアス、負けじと演奏を再開しますが笛の特性上、同じく上下反対にした演奏はできません。さらにアポロン

は追い打ちをかけるように弾き語りを始めます。

楽器の特性を活用してきたアポロンにタジタジになるマルシュアス。

結局、勝負はアポロンが勝利を治めます。

マルシュアスはムーサに抗議します。

「この勝負は、演奏による勝負のはず!歌声まで評価の対象にするのはおかしい!!」

ですがアポロンはこう返します。

「笛を吹くのも歌と同じようなものではないか。」

かなり無理やりな返しですが、ムーサをはじめ勝負を見ていた観衆たちはアポロンの発言を支持し、勝負は決しました。

(この時、ただ一人マルシュアスの勝利だ。と言っていたミダス王はアポロンによって、その耳をロバの耳に変えられてしまい

ます。)

マルシュアスは音楽勝負に負けてしまうのです。

 

勝者となったアポロンは、「神に匹敵するなどと思いあがったサテュロスめ!生きたままお前の皮を剥いでやるわ!」

と言いマルシュアスに残酷な罰を与えます。

プリュギアという洞窟の中で逆さに吊り上げ、生きたままマルシュアスの皮を剥いだのです!

あまりの苦痛に涙を流し許しを請うマルシュアス、ですが、アポロンは無表情のままマルシュアスの皮を全部剥いでいきます。

皮を全て剥ぎ終えたアポロンはマルシュアスをそのまま放置し、その場を去ります。

後にマルシュアスはそのまま絶命。

その様子を見ていたサテュロスの仲間たちやニンフたちはマルシュアスの無残な姿に涙を流し、

その涙とマルシュアスの血が混ざり合い、大地が潤い、泉となり、川となりました。

これがプリュギアの地(トルコ中西部)に流れ、もっとも水が澄んでいるとも言われる

「マルシュアス川」になったと伝えられています。

これがサウロスの名手となったが、神の呪いにより命を落としたマルシュアスの数奇な運命であり、

マルシュアスの笛に関する伝説です。

 

- マルシュアスの笛の属性 -

無属性

- 登場アニメ・登場ゲーム -

ファンタジーシリーズ11に管楽器の武器として登場しています。

2015年のバージョンアップにより実装され、

レリックウェポン、ミシックウェポン、エンピリアンウェポン、に次ぐ第4の最強武器群として登場しました。

呪歌と言われる特定の魔法を奏でられる初の装備でした。

 

その他、進撃のバハムート、幻想のミネルバナイツ、ログ・ホライズンなどのゲームで活躍しています!

 

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