かの有名なギリシア神話の主神たる、ゼウスの主たる武器である。
ゼウスは天の神であり、全天候を支配する力をもつ。
ケラウノスは天候神ゼウスの権能の一つである、雷を武器にしたものである、どのような形であるかは定まっていないが、 雷そのものであるといわれている。
ゼウス本人が使うと、一撃で世界を溶かしつくすほどの、オリュンポス最強の攻撃力を持っているため、易々と使用される武器ではない。
だが、オリュンポスの神々において最大の戦いである、ティターン神族とオリュンポス神との闘いの中で使われることになった。
ゼウスはギリシア神話の主神であり、神々をまとめる存在であるが、最初からそうであったわけではない。
ギリシア神話の世界の成り立ちでは、カオスと呼ばれる混沌が広がっていた。
このカオスから生まれたのがガイアである。
このガイアがいわゆる原初神となるのだが、この原初の神がウーラノスとの間で生んだ巨神の一族がティターン神族である。
ガイアは自らがうみだした天の神ウーラノスと交わり、12の子どもを生んだ。
ガイアと結婚したことにより、ウーラノスが神々の王となる。しかし、ウーラノスはガイアが生んだヘカントケイルやキュクロープスたちを醜さのあまり閉じ込めてしまう。
それに怒った、ガイアがウーラノスとの子どもたちに復讐をもちかける。
これに呼応したのが、末っ子のクロノスであった。 クロノスは見事復讐に成功し、ウーラノスはガイアの元から去ることになる。
こうして、クロノスは神々の王になるが、ウーラノスが去り際に放った「お前も自分の息子に王位を取られるだろう」という言葉に怯えてしまう。 次の王の座を息子に取られることを恐れ、クロノスは妻レアーとの子を食べてしまう。
この時の子が、ハデス、ポセイドン、そしてゼウスである。 ちなみにレアーはクロノスとの兄弟である。
生まれて間もなく、食べられてしまうはずだったゼウスは母レアーが、クロノスにゼウスの代わりに石を飲ませたため、ゼウスは助かることなった。
ゼウスは成人し復讐を決意し、嘔吐材で兄弟を助け出した後、戦争が始まった。
この時に、生まれた順番と逆に吐き出されたため、長男だった、ハデスは末っ子となってしまう。
ガイアとウーラノスの間の子である、ティターン神族と、クロノスとレアーとの間の子である、オリュンポス神の戦いが始まることとなった。 この戦いをティタノマキアと呼ばれる戦いである。
戦いは混迷を極め、なんと10年以上も戦うこととなる。 この争いを見ていたのが、原初の神ガイアである。
ガイアは、クロノスの行動を見かねて、ゼウスにウーラノスにより閉じ込められていた、ヘカントケイルやキュクロープスの存在を教えるのである。 ゼウスは、ヘカントケイルとキュクロープスを解放し、そのお礼として、キュクロープスからケラウノスをプレゼントされる。
新たな仲間と、新たな武器を携えて、戦いに挑む。
ゼウスの新しい武器である、ケラウノスはティターン神族を圧倒し、ついにクロノスを妥当することに成功した。
こうして、ゼウスは神々の王となったのである。 神々の王となったゼウスであったが、ギリシアの世界は天と海と冥界、大地の4つの領域がある。
これを、ゼウスの兄弟たちでわけて治めることにしたのだ。
厳正なるくじびきの結果、ゼウスは天を、ポセイドンは海を、ハデスは冥界を治めることになり、大地は皆のものとなった。 ゼウスたちは、オリュンポス山の山頂に住み、12神をオリュンポス12神として、ギリシア世界に君臨することになる。
余談であるが、ハデスは冥界を治めることとなったため、オリュンポス12神には含まれないとされている。長男であったのに、末っ子なりオリュンポス12神にも数えられないとやたら不憫な運命を辿ることとなる。
ゼウスの戦いはまだまだ続く、王位についたゼウスであったが、もう1つ大きな戦いと直面することとなる。
その名もギガントマキアと呼ばれる戦いであり、ガイアの子ども、巨人族ギガースとの戦いである。
ギガースは、ウーラノスがクロノスに男性器を切り落とされた時に、出た血によってガイアが生んだ子どもの一族である。
ギガースたちも、クロノスによって幽閉されていたが、ゼウスがクロノスとの戦いで、キュクロープスたちを助ける際に一緒に助け出される。 このようにギガースたちは、ゼウスに恩があるはずだが、なぜ戦いになったのか。
それは、またも原初の神ガイアの仕業である。
クロノスとの戦いの後、ゼウスはティターン神族を幽閉した。そのことを怒ったガイアが、ギガースたちに救出を頼んだのだ。こうして巨人族ギガースとの戦いが勃発した。
ギガースたちは、神々には殺されないという特殊な能力をもち、山を投げ飛ばすほどの怪力をもっていた。しかしゼウスたちは、半神半人のヘラクレスを見方につけた。
ギガースたちは、神々から殺されることはなくとも、人間には殺されるという明確な弱点をつかれ、ギガースたちは劣勢となる。
惨敗といってもいいだろう。しかし、このままギガースたちは惨敗して終わるのかと思うが、そうはならない。
ここで登場するのが、やはり原初の神ガイアである。
ガイアはギガースたちが劣勢なことを受けて、タルタロスと交わり、テュポーンという怪物を生み出す。
このテュポーンが、ギリシア神話上最強の怪物であり、なんとゼウスに匹敵する力をもつ化物である。
この化物に驚いたほかの神々は、エジプトの方へ逃げてしまったと言われている。
しかし、主神たるゼウスだけはその場に踏みとどまり、一騎打ちが始まる。 ゼウスはあのクロノスたちをも圧倒したケラウノスとアダマスの鎌で攻撃を仕掛けるものの、テュポーンはケラウノスの雷をも燃やし尽くす炎を吐き、押し返したという。
ゼウスが神々の王となってからはじめての、接戦、激戦であったといえるだろう。
この戦いにおいて、テュポーンがギリギリのところで勝利をおさめ、ゼウスをからケラウノスとアダマスの鎌を奪い、洞窟に閉じ込める。しかし、深く傷ついたテュポーンも自らも治療のためガイアのもとへ向かってしまった。
この時、ゼウスは手足の腱を切られ、洞窟にはデルピュネーという半獣を見張りにおかれ、絶対絶命となる。
しかし、ゼウスはヘルメスとパーンにより救出、そして治療を施され、再びテュポーンと対峙する、今度はゼウスがテュポーンを追い詰め、激闘の末ケラウノスの一撃でテュポーンを葬り、タルタロスに閉じ込めた。
ついに戦いは終わったのである。 長きにわたる戦いの末、世界の秩序をゼウスが戻し、ガイアは力を失うこととなった。
こうして、ゼウスの治世が完成するのである。 ケラウノスはゼウスの象徴たる武器であり、ゼウスのピンチを何度も救ってきた、大戦において決め手となる武器と言えるだろう。
雷属性
ゴッドオブウォー ゼウスが杖の形で所持している。 神々の悪戯 雷を出す杖として登場している
ビックリマンチョコにおけるスーパーゼウス